姜詩。彫刻だとちょいちょい不在にする姜詩がいます。でも何してるんだか。魚つかまえるのを奥さんに丸投げ中。「早くつかまえろ」って指図してるのかしら。
1819年 葛飾戴斗 二十四孝図会 The British Museum所蔵
姜詩
舎側甘泉出 一朝双鯉魚
子能知事母 婦更孝於姑
姜詩は母に孝行なる人なり、母常に江の水を吞みたくおもひ又は
生魚のなますをほしく思へり、則姜詩妻に言付六七里へだてたる江の
水をくましめ魚のなますもよく調へ参らせける、或時風雨にあふて妻
もどらざりしかば、姜詩いかつて去ける、さられても姜詩を少しもうらむる事なく猶かげより志うとめにいろ/\のものを参せ心をつくして孝養せり、その心ざしをよみして姜詩ふたゝびよびもどせしに、よろこびいよ/\母を大せつにせしが家のかたはらに大なる池出来て清き水わきいで生うを二尾三尾づゝ毎日おどり出ければよろこび取て母に
あたへけるとなり、夫婦の孝心をかんじて天帝よりあたへたまふならん
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奥さんに遠くまで水汲みに行かせておいて、大雨で帰宅が遅くなったら怒って追い出すという姜詩。親にとっては孝子だけど奥さんからしたら暴君よねー。
それにしてもこの絵の奥さんは胴が長すぎる気がする。
↓こちらは三嶋大社の「姜詩」。姜詩が右手人差し指を立てているところも忠実に再現。