二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

和漢廿四孝(柳下亭種員撰・重宣画)漢土・3 孟宗

掘ったタケノコを鍬に結いつけて担ぎ、帰宅を急ぐ孟宗。タケノコは重いし雪は深いし歩きにくそう。

『和漢廿四孝』(東北大学附属図書館所蔵)  出典: 国書データベース,https://doi.org/10.20730/100445689

孟宗(まうそう)
孟宗は晋の世 江夏といふ所の人也
若き時 李粛(りしゅく)と云人にしたがひ学問を究め
父にはやく別れ母につかへて孝行なりしが 
ある年 母やまひにおかされ 
冬のさむきころ 笋の羹をくはんと望めり
されども寒天万物根にかくるる厳凝(げんぎょう=寒冷)の時節なれば
笋のあるべきいはれなけれど
孟宗は母の望をかなへたく竹林にいたり
天に祈りて泣かなしむ かかる誠厚を点も感応ありけん
時ならずして笋五六本 生いでたり
孟宗よろこび是をとりて 母にそなへければ 母食して
后(のち)やまひもたちまちいえけるとぞ

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