東置賜郡 貞泉寺
内陣奥の左側にも無人の彫刻が。 輝く釜と鍬。これは郭巨以外の何物でもありませんねっ。 黄金の釜の中に、さらに黄金が詰まっている感じ♪ めでたく貞泉寺さまの彫刻の紹介を終えさせていただきます。ご協力くださった関係者の方々に感謝いたします。ありが…
蚊の来襲から父親を守るため、裸になって自分を蚊に捧げた呉猛。 この彫刻も葛飾戴斗の絵とよく似てます。モクモク煙の出ている器が彫刻では手前に来てます。 1819年 葛飾戴斗 二十四孝図会 The British Museum所蔵 詞書には「絵にかけるさえいともあはれな…
相変わらず残念な画像ですが彫刻は立派です。庾黔婁です。 庾黔婁の姿勢や腰の刀、崖の上で祈るところなど、やはり葛飾戴斗の絵を参考にしているのかな、と思います。 1819年 葛飾戴斗 二十四孝図会 The British Museum所蔵
湧きだす泉から顔を出す魚が二匹。「姜詩」ですね。 お魚はこのあたり↑↑おわかりいただけるでしょうか。例によって姜詩本人は不在ですね。親孝行は奥さんの担当だとでもいうのでしょうか。
こちらも内陣の彫刻。董永ですね。 董永の足元には白い反物があります。 1819年 葛飾戴斗 二十四孝図会 The British Museum所蔵 貞泉寺さんのHPの画像を見ると、この挿絵との天女の類似がよくわかります。右手に持っている扇や、結った髪の後ろでひらひらし…
内陣の彫刻は彩色してありました。 こちらは「大舜」ですね。 このポンコツ画像でははっきりわかりませんが、貞泉寺さんのHPの二十四孝画像では象の足元や大舜の肩のそばなどに鳥がいることがわかります。昨日まで紹介していた素木(しらき)の彫刻とは彫っ…
情けない画像です。陸績です。 ↓この挿絵から建具や小道具を省略した形ですね。 1819葛飾戴斗 二十四孝図会 The British Museum所蔵
これは郭巨ですねー。釜がありますからねー。 郭巨はお馴染みの手を合わせて天を見上げるポーズ。子供を抱いた奥さんが泣いている姿は、この挿絵とそっくりです。 1819葛飾戴斗 二十四孝図会 BM-JH537 The British Museum所蔵 この本の表紙には「北斎二十四…
これは難しかったです。「張孝兄弟」です。 棒を振り回している半裸の男性と、踏みつけられている人。この二人が張孝兄弟ではありません。乱暴な人は追いはぎで、踏まれているのが張孝兄弟の弟、張礼です。 おそらくこの挿絵を参考にしていると思われます。 …
昨日ご紹介した「王祥」の右側の彫刻は「曽参」。 この本の右側の「曽参」と非常によく似ています。「王祥」と同様、彫刻のほうが若くて青年という感じ。 倭漢廿四孝「曽参」と「王祥」(早稲田大学図書館蔵) 「早稲田大学図書館古典籍総合データベース」よ…
こちらの彫刻は一枚で二人。 左の王祥と右の曽参。この本の見開きページと同じ配置でした。 倭漢廿四孝「曽参」と「王祥」(早稲田大学図書館蔵) 「早稲田大学図書館古典籍総合データベース」よりリンク画像 王祥の頭上高く鯉が跳ね上がってます。これだけ…
母親に食べ物か何かを運ぶ男性。後ろには座っている女性。 左の女性だけ見ると夫に非協力的な「丁蘭」の奥さんかなー、と思ってしまいますが。でも右側の女性は身体をひねっていて、「丁蘭」でよく見かける木像の母親とは違いますね。 「倭漢廿四孝」の「漢…
右側に大きな弓を持った狩人、左側には鹿の着ぐるみを脇に置いて状況説明している男性。剡子ですね。 三枚並べてみましたがどれも写りがパッとしない画像でございます。 剡子は鹿の乳が目の薬になるということで鹿の扮装をして群れに入ったということです。…
二つの器の前で座る人と、肉を手渡す盗賊。「蔡順」ですね。 彫刻は素晴らしいのに写真がへたっぴ。貞泉寺さんのHPには鮮明な二十四孝彫刻が掲載されていますので、ぜひそちらをご覧になって下さいませね。 この右側の挿絵の「蔡順」とほぼ同じ図ですね。挿…
こちらも二十四孝彫刻レギュラーメンバーの唐夫人。なぜこのヒンシュクものの彫刻がこんなにあちこちの社寺で取り上げられたのでしょうか。価値観が時代とともに多少変わるとしても、これはお嫁さんにとって絶対苦痛だわ~。私なら膝蹴りしちゃうかも。 窓か…
今年の干支の寅。楊香の父親を食べようとするけれど、娘の楊香に説得されて引き下がった、聞き分けの良いトラ。 二十四孝は親孝行の話なのに、これは絶対真似してはいけない危険なエピソード。でも絵になるから二十四孝の社寺彫刻では「大舜」や「孟宗」など…
山形県東置賜郡高畠町の高畠山 貞泉寺さん。昨年6月に参拝しました。本堂内の彫刻なのでブログ掲載の許可を頂きました。 二十四孝の欄間彫刻が間近で見られて胸が躍りました。