二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・24 呉猛(完)

ラストは呉猛。親に自分の着物を着せて、自分は蚊に悩まされる呉猛。お父さんは平気な顔して寝てます。 国立国会図書館デジタルコレクションより 夏夜無帷帳 蚊多不敢揮 恣渠膏血飽 免使入親闈 呉猛(ごもう) 呉猛は 八才にして孝ある人なり いへまづしくし…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・23 田真・田廣・田慶

親の遺産の木を伐って三人兄弟で分けようとしたものの、木が悲しんで枯れ始めたので伐るのをやめました。すると木は元気を取り戻しました。 国立国会図書館デジタルコレクションより 海底紫珊瑚 群芳総不如春風花満樹 兄弟復同居 田真 田廣 田慶(でんしん …

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・22 黄山谷

この絵を見ると漢文帝みたいな黄山谷。 国立国会図書館デジタルコレクションより 貴顕聞天下 平生孝事親 汲泉涓溺器 婢妾豈無人 山谷(さんこく) 山谷は宋の世の詩人なり 今にいたりて 詩人の祖師といはるる人なりあまたつかひ人もおほく またつまもありと…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・21 張孝張礼

兄弟愛の深さを感じる張孝と張礼のお話。親孝行な部分は、自分が殺される前に母にご飯を食べさせたい、と盗賊に懇願したところでしょうね。 国立国会図書館デジタルコレクションより 偶値緑林児 代烹云痩肥人皆有兄弟 張氏古今稀 張孝 張礼(ちやうかう ちや…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・20 陸績

けなげな孝行息子の陸績。出されたおやつの果物を袂に入れて母の為に持ち帰りますが、見とがめられて弁明しているところです。 国立国会図書館デジタルコレクションより 孝悌皆天性 人間六歳児 袖中懐緑橘 送母報含飴 陸績(りくせき)字 公紀(あざな かう…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・19 庾 黔婁

父の病気が治るように北斗の星に祈る庾黔婁。 国立国会図書館デジタルコレクションより 到縣未旬日 椿庭逢疾深願持身代死 北望啓憂心 庾黔婁(ゆきんらう) 庾黔婁は 南斉のときの人なり 孱陵といふ所の官人になつて すなはち孱陵県へ至りけるがいまだ十日に…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・18 蔡順

桑の実を分別していたので命拾いした蔡順。 国立国会図書館デジタルコレクションより 黒椹奉親闈 啼飢泪満衣赤眉知孝順 牛米贈君帰 蔡順(さいしゆん) 蔡順は汝南といふ所の人なり王莽といへる人の時分の末に天下大にみたれ又飢饉して 食事に乏しければ 母…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・17 剡子

鹿の皮をかぶって山の中へ入った剡子。猟師に討たれそうになります。 国立国会図書館デジタルコレクションより 老親思鹿乳 身掛褐毛衣若不高声語 山中帯箭皈 剡子(ぜんし) 剡子は親のために 命を捨てんとしける程の 孝行なる人なり其故は 父母おいて とも…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・16 朱寿昌

母親と感動の再会、朱寿昌。 国立国会図書館デジタルコレクションより 七歳生離母 参商五十年一朝相見面 喜気動皇天 朱寿昌(しゆじゆしやう) 朱寿昌は 七さいのとき 父そのははをさりけりさればその母をよくしらざりければ この事をなげきはべれどもついに…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・15 郭巨

生活が苦しいのはこの子のせい、といわんばかりの郭巨の行動。自分の仕事を増やそうとか変えようとかは考えません。子どもを埋める一択。 国立国会図書館デジタルコレクションより 貧乏思供給 埋児願母存黄金賜天所 光彩照寒門郭巨(くわくきよ)郭巨は 河内…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・14 王裒

雷が苦手だった母親のために、母の死後も雷が鳴るたびにお墓に来る王裒。 国立国会図書館デジタルコレクションより 慈母怕雷聞 氷魂宿夜臺阿香時一震 到墓遶千回 王裒(わうほう) 王裒は営陰といふ所の人なり父の王義 不慮の事によりて 帝王よりはつと(法…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・13 黄香

父親の寝具を扇いで涼しくしている黄香。お上が立札まで立ててくれました。介護やーめた、なんて言いにくくなるわね。 国立国会図書館デジタルコレクションより 冬月温衾暖 夏天扇枕涼児童知子職 千古一黄香 黄香(わうきやう) 黄香は 安陵といふ所の人なり…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・12 董永

天に帰る織姫を見送る董永。董永の脇には鍬と反物。 国立国会図書館デジタルコレクションより 葬父貸方兄 天姫陌上迎織絹償債主 孝感尽知名 董永(とうゑい) 董永は いとけなきときに母にはなれ家 貧にして常に人にやとはれ農作をし ちん(賃)をとつて日を…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・11 楊香

父を守る楊香、娘を守る気ゼロの父親。 国立国会図書館デジタルコレクションより 深山逢白額 努力搏腥風父子倶無恙 脱身纔口中 楊香(ようきやう) 楊香はひとりの父をもてり ある時父とともに山中へゆきしにたちまちあらき虎にあへり 楊香父のいのちをうし…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・10 唐夫人

唐夫人。 国立国会図書館デジタルコレクションより 孝敬崔家婦 乳姑晨盥(梳?)此恩無以報 願得子孫如 唐夫人(たうふじん) 唐夫人は しうとめ長孫夫人 年たけて よろづ食事 は(歯)にかなはざれば ち(乳)をふくめ あるひはあさごとに髪をけづり そのほ…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・9 姜詩

義母のために水を汲むお嫁さん。お姑さんの視線で背中が痛い。 国立国会図書館デジタルコレクションより 舎側甘泉出 一朝双鯉魚子能知事母 婦更孝於姑 姜詩(きやうし)姜詩は母に孝行なる人なり 母つねに江の水をのみたく思ひまた なまいを(生魚)の鱠(な…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・8 老莱子

子どもになりきって踊る老莱子。 国立国会図書館デジタルコレクションより 戯舞学嬌痴 春風動(綵?)衣 双親開口笑 喜色満廷圍 老莱子(らうらいし) 老莱子は二人の親につかへたる人なりされば老莱子七十にして 身にいつくしき衣をきておさなきもののかた…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・7 王祥

体温で氷を解かし、母親の為に鯉を捕まえて持ち帰った王祥。 国立国会図書館デジタルコレクションより 継母人間有 王祥天下無至今河水上 一片臥氷摸 王祥(わうしやう) 王祥 いとけなくして母をうしなひ 父また継母をもとめ その名を朱氏といひはべり 継母…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・6 曽参

母の身に何かあったのではと、薪を背負って山から飛んで帰ってきた曽参。 国立国会図書館デジタルコレクションより 母指纔方噛 児心痛不禁負薪帰来晩 骨肉至情深 曽参(そうしん) 曽参あるとき 山へ薪を取にゆきはべり 母るすにゐたりけるに したしき友来れ…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・5 閔子騫

冷たい継母の仕打ちにも黙って耐えた閔子騫。 国立国会図書館デジタルコレクションより 閔子有賢良 何曽照(怨?)晩娘尊前留母在 三子免風霜 閔子騫(びんしけん) 閔子騫 いとけなくして母をうしなへり 父また妻をもとめて二人の子をもてり かの妻 我が子…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・4 丁蘭

亡くなった親の像を祀って毎日生きている人に対するように仕えた丁蘭。奥さんはしぶしぶ従ってます。 国立国会図書館デジタルコレクションより 刻木為父母 形容在日新寄言諸子姪 聞早孝其親 丁蘭(ていらん) 丁蘭は 河内の野王といふ所の人なり十五の年 母…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・3 孟宗

雪の中から生えてきたタケノコを収穫する孟宗。 国立国会図書館デジタルコレクションより 泪滴朔風寒 蕭々竹数竿須臾春筝出 天位報平安 孟宗(もうそう) 字恭武あざな けうぶ 或子恭 あるひはしけう 孟宗は いとけなくして父におくれ ひとりの母をやしなへ…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・2 漢文帝

漢文帝。着物や床、調度品まで模様が細かく描きこまれてます。 国立国会図書館デジタルコレクションより 仁孝臨天下 巍々冠百王漢廷事賢母 湯薬必親嘗 漢文帝(かんのぶんてい) 漢の文帝は 漢の高祖の御子なり いとけなき御名をば恒(ごう)とぞ申侍りき 母…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・1 大舜

トップは大舜。 国立国会図書館デジタルコレクションより ※文中、人名・地名と「かうかう(孝行)」「父」「母」などは漢字に変換して読みやすくしています。 隊々耕春象 紛々耘草禽嗣尭登宝位 孝感動天心 大舜(たいしゅん) 大舜は いたつて 孝行なる人な…

書籍/二十四孝教近道  北尾重政二世 画(天保3・1832)

明日からは「二十四孝教近道」をご紹介します。 国立国会図書館デジタルコレクションより 初代の北尾重政さんは1820年に亡くなられているようです。こちらは二代目の重政さんの挿絵ですね。