泣いている孟宗。
画像は「ARC古典籍ポータルデータベース」より
孟宗 泣竹生笋
呉の孟仁 本の名は宗といふ 字は恭武。江夏の人なり。少して学をつとめ。孫皓につかへて司空となれり。呉滅て晋に降り。監池司馬とて。池奉行となるにより。手づから網して魚を捕。鮓に調へ。母におくりけるに。母うけず。推還していはく。其奉行し守る所の魚を捕。我におくれる事。他人は官の魚を盗取たりなど。疑を生ずべし。已後其職に居る間は。かかるものをおくるべからずといましめたり。賢母といふべし。此母。笋を食する事を好みけるが。冬の比病に臥。熱におかされて。すずろに是を望聞ゆるにぞ。孟宗孝心深き人故。遠く竹林を求入。雪に立。天に祈て。泣(なき)くどきしかば。忽笋雪をつらぬいて生じけり。喜び掘得て。調しすすめければ。さしもの老病も即兪けりとなん
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今一つ偉さがよくわからない池奉行。親孝行の名目で監視員が盗んでどうする。
うう、タケノコなんてあるわけないよね。真冬なんだから。鍬持ってくるのも忘れちゃったし。