二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

書籍/廿四孝(渓斎英泉)

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・26 田真田廣田慶 (完)

田真・田廣・田慶の三兄弟。遺産相続の際、庭木も三等分しようとしたら木が悲しんだようなので伐るのをやめました。 これのどこが親孝行なのか、という疑問が湧きますね。本文を読むと「このお利口さんな木を伐って分けたら亡くなった親の名前を下げてしまう…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・25 張孝張礼

張孝兄弟。胸をはだけさせてるのが弟思いのお兄さんですねっ。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 張孝張礼 張孝張礼は兄弟なり 世間飢饉のとき老母を養ふ為に菓(このみ)をひろはんとて弟の張礼山に至るに 飢疲れたる賊ありてころしくらは…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・24 仲由

今日は仲由。当ブログで、江革と並んで記事が少ない孝子。敵に討たれた最期、そのあとが痛ましすぎる人。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 仲由仲由は周の代の人 孔子の弟子にてあざなを子路又季路といへり孔門にいらざるまへは勇力をこの…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・23 江革

彫刻ではなかなかお目にかかれない江革。このブログの記事数もいちばん少ない人。江革の後ろで母親が泣いてます。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 江革江革は後漢の代の人なりおさなくて父にはなれ家貧にしてひとり母のみおれりおりふし…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・22 黄山谷

黄山谷。姜詩と違って必ず率先して親の介護してます。汚い作業も厭わず。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 黄山谷宋の黄庭堅は字を魯直と云 山谷老人と号す東坡が門弟となり 詩章に達し官高く平生親につかへて孝なりその身たかきくらゐに…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・21 蔡順

蔡順。なぜか蔡順よりも王莽について詳しく紹介しています。孺子嬰って誰? 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 蔡順漢の蔡順は字を君仲といふ 汝南と云ところの人なりおさなくして父にはなれ母につかへて孝行なりこのころ元城の王莽と云もの…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・20 庾黔婁

お父さんは手厚い看病を受けています。庾黔婁は輝く星に願いをかけているところです。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 庾黔婁庾黔婁 庾は姓 黔婁は名なり 南斉の人にてセン陵は所の名なりその所の官人となりてゆきしが十日たたざるうち …

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・19 黄香

夏の暑い夜、黄香は父親の布団を扇いで涼しくしてから寝かせました。 呉猛「えっ、扇ぐだけ?」 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 黄香後漢の黄香あさなは文強と云 江夏安隆の人なり九才のとき母におくれ父につかへて孝心ふかしなつのあつ…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・18 剡子

二人が揉めている間に本物の鹿はそそくさと逃げていきます。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 剡子(ゑんし)周の剡子は伽夷国の人なり そのむまれ至孝の心ふかく父母年よりて よはひかたむき両眼をわづらひ鹿の乳をくすりにもとめんこと…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・17 閔子騫

閔子騫。なんかこう、もうちょっと、意地悪な継母にはペナルティがあってもいいと思うの。旦那の乗った車を継母に曳かせるとか。もちろん薄着で。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 閔子騫周の閔損あざなは子騫 孔子の弟子にて十哲の其一人…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・16 老莱子

老人会の余興にも見えてしまう、老莱子の親孝行。派手な服着て楽器を打ち鳴らす。シラフじゃなかなかできません。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 老莱子老莱子は周の代の人なり年七十にして父母をもてり おやにつかゆるに つねにしょく…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・15 唐夫人

唐夫人。ご主人は唐さんではなく崔さん。二十四孝の書籍では一度もお姿を拝見したことありません。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 唐夫人唐は代の名なり 夫は崔寛といふ 博陵の人なり山南西道の節度使と云官になるゆへに崔山南といふ曾…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・14 丁蘭

今日は丁蘭です。母のみの木像のことが多いですが、両親の像のこともあります。この絵は両親バージョン。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 丁蘭丁蘭は後漢の代の人なり 稚きとき二親にはなれければ孝をもつてやしなひつかふることなきをな…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・13 王祥

王祥は見開きです。一般的な「1.氷が融けて鯉が飛び出す話」のほかに「2.継母が食べたいと言った雀が家の中に集団で飛び込んでくる話」「3.スモモがなっている木の見張りを言いつけられて、風雨のたびに木にとりついて泣いた話」「4.継母が王祥を毒殺しよう…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・12 陸績

ミカンが二個転がってます。おもてなしの果物なら頂いて帰ってもいいじゃないの、と思いましたが、黙って持って帰ろうとしたから咎められたんでしょうね。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 陸績後漢の陸績字は公紀年六才の時九江郡といふ…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・11 朱壽昌

笠と荷物を脇に置いて、母と再会する朱壽昌。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 朱壽昌 宋の朱壽昌は天長の代の人なり 父は雍州の守護となる寿昌が母はりう氏のむすめなり 本妻の妬みつよきがゆゑに止ことを得ず寿昌が七才のときこれをのこ…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・10 姜詩

姜詩。またもや本人は不在。家の中から嫁を監視する姑。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 姜詩姜詩は後漢の代の廣漢と云所の人なり字を任道と云 父をうしなひ一人の母につかへて孝道しごくせり姜子がつまのホウ氏もしうとめに事(つかふ)…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・9 呉猛

9番目は呉猛。このはだかで突っ伏すポーズは社寺彫刻でも見かけますね。「二十四孝」の内容は親には優しいけれど幼い子どもには優しくないです。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 呉猛 晋の呉猛 字を世雲と云 濮陽の人なり少(わか)きよ…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・8 王裒

8人目は王裒。風雨雷鳴激しい中、母親の墓前で優しく話しかけてます。お墓に覆屋を作ればよさそうなものだ、とかそういうことは言いにくい雰囲気ですね。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 王裒 晋の王裒は営陵といふ所の人なり字を偉元と…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・7 曽参

7人目は曽参。見開きではなく片側一ページだったので翻刻がちょっと楽。薪を束ねて、帰り支度をしていたところでしょうか。胸騒ぎがして家を見たらおりしも来客あり、という場面ですね。 母親と来客。簡単な線でもよくわかる。 画像は早稲田大学図書館古典籍…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・6 董永

6人目は董永。二人は槐の木の下で出会い、そして槐の木の下でお別れしたのですね。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 董永 後漢の董永 字を延年といふ家貧窮にしておさなき時母におくれ父とし老て足たたず 車にのせて田のあぜのすずしき所…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・5 楊香

こちらも先頭集団のレギュラーメンバー、楊香。はっきり「楊香は女」と書いてありますね。意外と性別は書いてない本が多いんですよね。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 楊香楊香といへる女は晋の代魯国の人楊豊と云人のむすめなり 年十四…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・4 郭巨

大舜、漢文帝、孟宗ときて、今日は郭巨。文句なく先頭集団っていう顔ぶれですね。郭巨の道具、この絵では鍬ではなくて鋤ですね。子どももシンバルみたいなのを叩いて命拾いを喜んでいるようです。 早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 郭巨後漢の郭…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・3 孟宗

三人目は孟宗。天に向かって泣く・・・というわけではなく、腕組して何やら考えてる風情。「やってらんねー。寒いし。もう帰ろっかな」と考えてるのかしら。 「タケノコ5~6本はえてきた」シーンでしょうか。気づいて、孟宗。 画像は早稲田大学図書館古典籍…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・2 漢文帝

二番目は漢文帝。お世話をする女性がたくさん。この中に奥さんはいるのかしら。みんな侍女かしら。 薄太后の右側の女性はひざをついて扇で太后に風を送っています。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 漢文帝 前漢の文帝と申すは前漢の代第…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・1 大舜

トップバッターは大舜。3ページに渡って紹介されています。 右側の絵は皇帝になってからの舜ですね。左側の見開きは幼少時代の舜。 それにしても文章多いです・・・。 早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 尭帝にヘッドハンティングされて皇帝になり…

廿四孝 上下巻 / 渓斎英泉 (出版年不明)

明日からは個性的なタッチの二十四孝をご紹介します。画家は一筆菴(葊)英泉。いろんな名前を持つ渓斎英泉(1791~1848)です。 上下巻で26人フルラインアップ。 廿四孝 上巻。 下巻。 発行年月日が書いてないです。 早稲田大学図書館古典籍総合データベー…