二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

書籍/二十四孝諺解・6 姜詩

奥さんを使って親孝行をする姜詩。強風の中、奥さんを遠くまで水を汲みに行かせ、帰りが遅くなったらキレて奥さんを追い出しました。奥さんはそれでもけなげに姑の世話をしたので姜詩は奥さんを家に呼び戻しました。奥さんを母親の介護要員としか見てませんね。

ARC古典籍ポータルデータベースより

後漢の代の人なり 父にをくれて母に孝行せし人なり
其妻も。しうとめに孝をつくしける也
母つねに江の水をこのみ。又魚の。なますを。このめり
姜詩我つまに。いひ付て六七里(唐は六丁一里也)のみちを。
へだてたる江の水を。くませけり。有時大風にあふて。ゑかへらず
母水に。かつへけり。日暮て帰けれは姜詩いかりて妻をさりけり。
しかれども妻姜詩をすこしも。うらみずひそかにしうとめの。
かたへいろいろのめつらしき食物を。たへさずおくりけり。
姜詩此心をかんじて妻を。ふたたび。よびかへしけり。
いよいよ孝をつくせしとなり

舎側甘泉出 一朝双鯉魚
子能知事母 婦更孝於姑 

舎側甘泉出とは。姜詩妻に。とおき江の水を。くませけるが。
俄に家のかたはらに。あぢよき。いづみがわき出けるなり。

一朝双鯉魚ありとは。母鯉をねかひけるによりて。此泉より毎朝
一つ二つづつ出ける事は是孝行の天に通じける。しるしなるべしといふ心也。

子。能(よく)母に。つかふることをしるとは。子としては。おやに孝を。
なすみちなれば。其ことはりをよくしりたるといふ心也

婦は更に姑に孝ありとは。姜詩孝行の道をよくしりたるゆへ。
妻もまたしうとめに孝行を。つくせし事はためしすくなき事といふ心也

婦は。よめといふ文字也 姜詩か女房の事也 姑はしうとめといふ文字にて
姜詩が母の事也
ーーー

 

姜詩の奥さん、かすれてちょっとわかりにくかったので、別の書籍で部分拡大しました。鯉二匹がよくわかりますね。

ARC古典籍ポータルデータベース 長野県立大学図書館所蔵本より

 

八千代市飯綱神社の姜詩。姜詩の奥さんと母親だけで姜詩本人はいません。上の挿絵でも特に何もしてませんからね。