二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

那珂川町 馬頭院(ばとういん)

栃木県那須郡那珂川町真言宗のお寺、馬頭院。onijiiさんに教えていただきました。onijiiさん、どうもありがとうございます\(^o^)/

手入れの行き届いた清々しい境内。

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本堂の前には枝垂栗の巨木がありました。老木と若木

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案内板に「中国二十四孝の欄間 九面」と書かれています。わくわく。

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・・・ということで欄間の画像をご紹介したいところですが、「堂内撮影禁止」とのことなので画像はありません。なので文章でご紹介させていただきます。

 

欄間彫刻は9面、横に並んでいました。順番に右から見ていきます。

えーっと・・・・誰????これは誰?こっちも誰?

パッと見て二十四孝らしき彫刻は「雪の中のタケノコ」のある「孟宗」くらいでした。(それも自信なかったです。主人公が何を持っているのかよくわからなかったので。タケノコなら「孟宗」ですね)

 

囲碁を囲む二人、そして脇にもう一人」「甕の脇に立つ三人」「鶴に餌あげている(?)人」「船の上に壺が乗っているのをベッド(?)の上から見てる人」など。いや、これ二十四孝ではないのでは・・・。

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一応右から順番に9枚簡単に説明を。

1 立っている女性(?)と座っている子供(?)。構図的には「董永」に似ているけど、座っている人が成人男性っていうより子供みたいでした。右の人物も確実に女性なのかどうか。

2 寝てる人(お釈迦さまみたいな人)と猟師さんのような人。「二十四孝」で寝てる男性といえば「呉猛」や「黄香」「黄山谷」の親などが考えられましたが、ちょっと違う感じ。もう一人は子供ではなく背中に笠を背負った猟師さんに見えました。呉猛なら裸だし、黄香なら扇で仰いでるだろうから、これは二十四孝ではなさそうです。

3 雪の中からタケノコがニョキニョキ。これは「孟宗」と思われます。

4 囲碁をしている二人と左端に小柄な人。二十四孝に囲碁将棋は出てこないですね。たまたま当日「道教の神々」という本を読んでた中で「北斗と南斗」の話が出てきたのですが”対局中の二人の仙人にお酒を勧めて、寿命を延ばしてもらった少年の話”なので、この彫刻がそれならピッタリだなあと思って眺めてました。実際の題材が何かはわからないですが。

5 欄間彫刻のセンター位置。これは唯一、ネットで画像発見。地元のラジオ局が10年くらい前に馬頭院を取材した時の記事のようです。

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記事では二十四孝の彫刻として紹介されていますが、これは「三聖吸酸」という彫刻ではないでしょうか。多分真ん中の人はお釈迦様ですよね。右が孔子?左の杖ついている人が老子?いずれにしろ二十四孝の話ではありませんね。

6 二人の人物と右下に何やら動物が。なんの動物かわかりませんでした。カメみたいな感じ。これも二十四孝とは違う感じ。

7 向かい合う二人の人物。これはもしかしたら「郭巨」なのかも・・・。自信ないです。下から見上げるので肝心の「釜」がよく見えなかったもので。うう、あと10センチ背が高かったら・・・。

8 左に男性、右に餌をついばむような感じの鶴。二十四孝に「鶴」は出てこないなあ・・。

9 船の上に壺が乗って漂っているのをベッド(?)の上から見てる人。二十四孝に船や壺も出てこないなあ・・・。何のお話なんだろう。

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欄間彫刻九面のうち、二十四孝は多くても3面くらいでしょうか。

ああ、真横から撮影した写真が見てみたいです。そしてそれぞれタイトルを知りたいものです。社寺彫刻にお詳しい方、ぜひ馬頭院さんで実物をご覧になってください。そして彫刻のタイトルをお聞かせくださいませませ。