二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

丁蘭(ていらん)

絵巻/加言二十四孝・3 丁蘭

今日は亡くなった母親の姿を木像にして毎日敬ったという丁蘭です。 『加言二十四孝』上巻 [写]国立国会図書館デジタルコレクションより 丁蘭 丁蘭は十五のとし母におくれて母のかたちを木像に作り生けるが如くつかへたり ある夜丁蘭が妻火をともすとて木像の…

大分市 柞原八幡宮南大門(日暮門)・2 丁蘭

さて今日はこちらの彫刻です。「丁蘭」です。 左の祠の中には小さな像が二つ。丁蘭の両親をかたどったもの。 「丁蘭」の話を知らない人がこの彫刻を見たら、中央で棒を振り回す人が丁蘭だと思っちゃいそう。 そして右上の女性は、乱暴な夫から像を守ろうとす…

豊後高田市 三笠山春日神社・1 丁蘭

祠の中の小さな像にお供えをする男性。丁蘭ですね。 かなり色が剥がれてます。 木の色が違う部分は修復されているようです。 彫刻が作られてから何年くらい経っているんでしょうね。 この拝殿は国指定登録有形文化財に登録されています。その説明には ”拝殿…

上越市 五智国分寺三重塔・12 丁蘭 (完)

親が死んだ後も木像まで作って毎日大切に敬う丁蘭。 奥さんはソッポ向いてますけどね。 そんな奥さんは像に悪さして痛い目に合います。 漢土二十四孝伝の丁蘭。 さてこの五智国分寺三重塔、一番下の初層の蟇股彫刻は十二支、中段の二層には二十四孝のうち12…

再訪・鹿沼市 千手院観音堂・8 丁蘭

今日は丁蘭です。パッと見、漢文帝か丁蘭かで悩みます。 椅子に座っているのは母親の木像なのですが、大きさが丁蘭夫婦とあまり変わりなく衣装に彩色もされているので人形っぽくないですね。 八千代市飯綱神社の丁蘭。母親の似姿が小さくて壇の中に鎮座して…

松山市 繁多寺鐘楼・11 丁蘭

大舜の右隣りは丁蘭。 亡き両親の姿を木像に彫って、朝に夕に食事を供え敬った丁蘭。 この絵では女性っぽいですが丁蘭は男性です。 奥さんは丁蘭を冷ややかに見つめます。 時間の無駄よね、とでも言いたそう。

和漢廿四孝(柳下亭種員撰・重宣画)漢土・4 丁蘭

両親のありし姿を木像にして祀り、日々敬った丁蘭。それが面白くない奥さんが木像を針でつついたところ血が流れ、丁蘭の前で涙を流しました。その夜丁蘭の夢に木像が現れ、妻の所業を訴えたので丁蘭は妻と離婚しました。 『和漢廿四孝』(東北大学附属図書館…

書籍/二十四孝教近道(北尾重政二世1832)・4 丁蘭

亡くなった親の像を祀って毎日生きている人に対するように仕えた丁蘭。奥さんはしぶしぶ従ってます。 国立国会図書館デジタルコレクションより 刻木為父母 形容在日新寄言諸子姪 聞早孝其親 丁蘭(ていらん) 丁蘭は 河内の野王といふ所の人なり十五の年 母…

栃木市 太山寺観音堂・8 丁蘭

本堂背面の彫刻は6点のうち一つが欠損していました(黄色丸部分)。右端の彫刻から見ていきます。 タイトルのすぐわかる彫刻はありがたいです。こちらはわかりやすいですね。丁蘭。 木像を針でつついて祟りにあった奥さん。 二つ並んだ両親の木像。左がお父…

書籍/二十四孝諺解・20 丁蘭

亡き親の木像を作って毎日生きている人のように敬った丁蘭。 ARC古典籍ポータルデータベースより 丁蘭 河内の野王といふ所の人なり。十五のとし母におくれけり。かなしみて母のかたちを木像につくりて。朝夕いきたる時の。ごとくにつかへけり 或とき丁蘭か妻…

書籍/御伽草子 二十四孝・3 丁蘭

亡くなった親の像を生きている人のように大切に敬った丁蘭。 国立国会図書館デジタルコレクションより 丁蘭 刻木為父母 形容在日新寄言諸子姪 聞早孝其親丁蘭は。河内の野王と云所の人也。十五のとし母にをくれ。永わかれをかなしみ。母のかたちを木像につく…

成田市 滑河観音・22 丁蘭

亡き母に似せて作った木像を実の親のように大切に扱った丁蘭。 お供え物を運ぶ丁蘭に比べて母親がかなり小さいので木像なんだろうな、と推測できます。 こちらは「二十四孝諺解」の「丁蘭」。この母親は丁蘭とそれほど大きさが変わらないし、たたずまいが生…

玉蘭貞秀画 二十四孝・15 丁蘭 (完)

亡くなった親に似せた木像を作り、死後も敬った丁蘭。 国立国会図書館デジタルコレクションより 丁蘭父母を失いて 木像を作り これを拝しける 隣家に張叔といふ者木像を打ちけり 妻この由を丁蘭に告ぐ大に怒り張叔を打ちければ 役人丁蘭を捕らへけるこの時木…

書籍/二十四孝詩選(禿氏祐祥1946)・3 丁蘭

三番目は丁蘭。 木像と言われなければ、生きている両親に食事の支度をしているところに見えます。家の中にこんなリアルな等身大の像が並んでたら怖いわ。 国立国会図書館デジタルコレクションより 丁蘭刻木爲父母 形容在日新寄言諸子姪 聞早孝其親 丁蘭父母…

書籍/全相二十四孝詩選・7 丁蘭

7人目の孝子は丁蘭です。丁蘭は泣いているのでしょうか。 両親の像がほぼ実物大なので、話を知らない人は家族団らんの絵かと思うような気がします。 中国国家図書館•中国国家デジタル図書館ウェブサイトより 丁蘭 刻木爲父母 形容在日身寄言諸子姪 聞早孝其…

書籍/鍥便蒙二十四孝日記故事・17 丁蘭

丁蘭。木像の両親は何やら話し合っている感じ。嫁が憎たらしいわね、息子の丁蘭は騙されてるのよ、とかなんとか。 お嫁さんはニコニコしているけれど木像を針でつついたりしてます。丁蘭は木像が涙目になっているのを見て奥さんを問い詰め、木像への虐待(?…

書籍/ゑほん廿四孝(竹内栄久)・22 丁蘭

丁蘭。 国立国会図書館デジタルコレクションより 丁蘭丁蘭はわかうして父母を失ひければ木像をつくりて日毎につかへしなり ーーー 説明が3行のみ。この人の場合は隣人や奥さんとのすったもんだが面白いのにね。

書籍/中国古代二十四孝全図・4 丁蘭

両親の像を彫って祀った丁蘭。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより Wood Carved for Parent's Worship Ting Lan of the Han dynasty lost hisparents, in his early youth. Impossible to servethem both, he devised to carve a piece of wo…

書籍/二十四孝 (中野市右衛門1632)・3 丁蘭

他界した母親の木像を作って、生きている人に対するように世話をした丁蘭。奥様は嫌々ながら、という表情。 国立国会図書館デジタルコレクションより 丁蘭刻木為父母 形容在日新寄言諸子姪 聞早孝其親 丁蘭は。かだい(河内)の。やわう(野王)といふ所の人…

君津市 三石山観音寺・4 丁蘭

両親の木像を敬う丁蘭です。 木像はお母さんだけだったり、両親揃っていたりします。こちらは両親バージョン。 お雛様みたい。隣人の張淑さんが怪訝に思うのもわかる気がする。

書籍/絵本二十四孝(岡田玉山)・22 丁蘭

丁蘭。隣人トラブルバージョン。絵の中には丁蘭本人は不在。 画像は「ARC古典籍ポータルデータベース」より 丁蘭 刻木祀親 漢の丁蘭は。河内の人なり。少して父母を喪ひ。思慕のふかきより。木に刻て其かたちを造り。これに事ること生るにつかふるがごとく。…

書籍/和漢廿四孝(柳下亭種員撰・房種画)・4 丁蘭

画像は「早稲田大学図書館古典籍総合データベース」より 内容: ・丁蘭は15歳の時母と死に別れた。 ・母の木像を作り、生きている人に仕えるようにふるまった。 ・ある日丁蘭の妻が火で木像の顔を炙ったところ木像の顔が腫れるわ膿が流れるわ妻の髪の毛がご…

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・14 丁蘭

今日は丁蘭です。母のみの木像のことが多いですが、両親の像のこともあります。この絵は両親バージョン。 画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 丁蘭丁蘭は後漢の代の人なり 稚きとき二親にはなれければ孝をもつてやしなひつかふることなきをな…

書籍/二十四孝図会(葛飾戴斗)・4 丁蘭

この「丁蘭」は異色です。下の文章を例に取ると、普通は「ははの形を木像につくり生(いけ)る人に仕(つかへる)ごとくせり」の部分をさし絵にするところですが。 ↓こういう感じにね。(「修身二十四孝」より、両親の木像に食事をお供えする丁蘭) でも戴斗…

手力雄神社・5 丁蘭

祠に祀られた小さな像。手を合わせるお供え物を運ぶ二人。丁蘭ですねー。 穏やかに親を敬う夫婦。この背景にすったもんだがあったことを伺わせるものはありません。どこの家庭でも何かしら修羅場はあるものです。 修羅場1 奥さんが像を傷つけて報いを受ける…

練馬区 長命寺・2 丁蘭

左から二番目は「丁蘭」ですね。「丁蘭」の彫刻だけど「丁蘭」は不在という。棒を持って木像を叩こうとしている男性は隣人の張叔さんで、それを止めようとしているのは丁蘭の奥さん。丁蘭はいません。 ほぼほぼ、この挿絵と同じ構図ですね。 岡田玉山の絵本…

二十四孝・20 丁蘭

20番は丁蘭。綺麗な響きの名前だけど男性でしたー。 丁蘭ていらん丁蘭は かだい(河内)の やわう(野王)といふ所の人なり。十五の年 母に後れ 長き別れを悲しみ 母の形を木像に作り 生ける人に仕へぬるごとくせり。丁蘭が妻 有夜のことなるに 火をもって …

上田市妙見寺・20 丁蘭

幼少時に生き別れたまま親孝行できずにこの世を去った親のために、丁蘭は木像を作って日々供養していました。 母親が生きているようにつかえた、とのことなので食事を運んだりせっせと話しかけたりしたんでしょうね。奥さんは冷ややかな表情に見えます。

輪王寺 糸割符燈籠・3 丁蘭

渡り廊下らしき場所に立つ丁蘭。中庭?の奥にある木像を見ています。 壇の上に安置された、たぶん母親の木像。右側に花瓶か仏具か、何かありますがちょっと位置関係がよくわからない・・・。 丁蘭。杓を持ち礼儀正しい出で立ち。

繪本和漢二十四孝・22 丁蘭

丁蘭は至孝の人なり。其の父母死せしかば 父母の像を彫刻して後堂置き 食を備へ朝夕出入することに是を拝す生に仕ふる如し。