二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

初頴日記故事・12 王祥






晋の代に王祥といへるは生みの母に早く をくれ(後れ)たり のちの母朱氏 王祥をになさけあらず 王祥が父のまへにて たびたび 讒言をかまへたれば これより父にも愛をうしなひ にくまれたり かの継母 ある時なま魚をくはむといふ時に 冬月寒くして こほりとぢたり 王祥河のほとりにいたりて見けるに (河?)水あつくこほりてあれば 魚をとるによしなし 王祥ころもをぬぎ 氷の上に臥してもとめわびしとなり 時に氷たちまちとけ しぜんと二つの鯉をどり出たり とくとりてもち帰りて母の食にそなへしとぞ
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詩の意は継母といへるものは多くの人の中にあまた有て 心よからぬものなり 王祥がごときは天下に二人となし されば今の世にいたるまで王祥が魚をとりし所の河に氷の上にふしたるかたちが今にのこりてありとなり