二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

書籍/二十四孝 (中野市右衛門1632)・7 王祥

氷上の王祥。

国立国会図書館デジタルコレクションより 

王祥
継母人間有 王祥天下無
至今河水上 一片臥冰摸

王祥はいとけなくして。母を失へり。父また妻を求む。その名を。朱子といひ侍り。継母の癖なれば。父子の仲をあしく言ひなして。憎ませ侍れ共。恨みとせずして。継母にもよく孝行にいたしける。かやうの人なるほどに。もとの母。冬のきはめて寒き折節。生魚をほしく思ひけるゆへに。肇慶府(ちょうけいふ)といふ所の川へ。求め行き侍り。されども。冬のことなれば。氷閉ぢて魚見えず。すなはち衣を脱ぎて。裸になり。氷の上に臥し。魚なきことを悲しみゐたれば。かの氷少しとけて。魚二つ。おどり出たり。すなはち取りて帰り。母に与へ侍り。是ひとへに孝行のゆへに。其の所には。毎年人の臥したる形。氷の上に有となり

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坂東市 延命院観音堂の王祥

王祥の彫刻は氷上に寝そべって魚が二匹顔を出している、上のような図のほかに、王祥が魚を押さえつけている図、または捕まえた魚を手に持って家に帰る図などがあります。

 

日光市輪王寺糸割符灯篭の「王祥」