二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

初頴日記故事・13 郭巨






後漢の代 郭巨は貧しくして三つになれる子有 郭巨が母 常におのれが食をへらし孫にくはす 郭巨これを見て妻にいへるは 家まづしくて母によく 食をそなふるこ(と) あたはず その上に我子 食をわかちくらへば いよいよ 母の食たらずなりゆく也 子はふたたびうべし 母はうべからず 此子をうつめんにはしかじといひて つまとともに 穴を掘りけるに 三尺ばかり下より釜を掘り出せり 釜とはいにしへの量(ます)なり 六七斗を入(  )うつはなり 釜の内に黄金入有しとぞ その釜にうえに文字しるし有て 天命じて郭巨にたまふ 官もとるべからず 民もうばふへからずと書て有しとなり
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詩の意 郭巨母をやしなはん事を思ひて 一子を土にうづんで 母のなかく存命せん事をねがふに はからず一釜を得たり この黄金は天のたまふ所にして 黄金のひかり 孝の徳とともに ひかりかかやき 寒門と貧しき家を照らしわたりしとなり