王裒。背後に落雷してます。
1819年 葛飾戴斗 二十四孝図会 The British Museum所蔵
王裒
慈母怕聞雷 氷魂宿夜臺
阿香時一震 到墓遶千廻
王裒はえいゐんといふ所の人なり父の王義罪なきに
文帝王にころされしが、是を恨み仮にも帝王のかたへ
むく事なし、父のはかへ行て印の柏木に取つき泣かなしみ
ければ泪にてかれたりとぞ、母はかみなりをきらひけるゆへ
死てのち雷鳴するときは母のはかへ行て王裒ま
いり候と、ははに力をつけ墓所をくる/\とめぐり居たり
かやうの孝心ふかきものなれば上もちひらるべきに、官に
もつかず位をものぞまず家貧しくくらせ共
たくわゆることなし、耕作をなして身を
高ぶらずくらしけるゆえ賢人なりとうやまひける
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