二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

初頴日記故事・17 老莱子





周の世に老莱子といへる人は楚国の人なり いたつて親によくつかへたりと也 二人の親に食をすすむるに 甘脆(かんぜい)の物をゑりてたてまつりしとなり 甘は甜なりとて口にうまき味有もの 脆とはやはらかなる食物をいふ 老莱子年七十になりても二親のまへにて とし老たる事をいはず  
とは五色にいろとりたるまだらなるころも也 小児の服なり 嬰とは胸のまへを云ふ 小児に乳をふくむるには 嬰のまへにいだく故におさなき子を嬰児といへり 老莱子おさなき子のまねして親のまへにたはふれたりとなり 水をもちて座敷に出 つまづきたふれふして 子供のごとくなきたりとぞ みなわが老たるを親にしらせじとの心也
―――
舞おどりて ぐはんぜなき児をまねて 春の風にいろどりたる衣をうごかすと(也?)
二親口をひらきわらひたまふよろこびのいろ 庭にみちたりとなり とは堂の中の小門なり