二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

初頴日記故事・20 姜詩






後漢の代に姜詩といへる人 母に孝あり 妻はホウ盛といふ人の娘也 この妻姑につかへてよくつくしめり 母うまれつき江水をのまんことをこのめり
妻六七里の遠きにいたりて汲て母に与ふ 母魚の膾をこのむ 夫婦つねにつとめて なますをつくり 母にそなへ 隣家の姥をもよびて母と供にくはしむ 家のかたはらに にはかにいづみわき出たるか 味ひ江水のごとし 此水中より朝ごとに二つの鯉踊り出たり この水と魚とをもつておこたらず母にそなへたりと也
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蒙求に妻姑の為に江水を汲に行けるに ある時風にあひて水をもたでかへりしを 姜詩せめてをひ出しけるに 妻となりのいゑにとどまりて きぬをおりてさかなをもとめ姑のもとへをくる 後 隣家が告げたるにさとりてよびかへしたるとあり
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舎(いえ)のかたはらにあまきいづみわき出 朝毎に二つの鯉出たり 子としてよく親につかふるのみならず 妻もまたことさらに姑に孝をつくしたるとなり