二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

初頴日記故事・19 黄香






後漢の時黄香は字を文強といへり 九歳の時母を失ひて 恋したふ事いたつて しんせつなり 同郷の人その孝なるをほめしとなり 黄香身をくるしめつとめて父につかふ 夏のあつきには父のねと(ろ?)をあふぎてすずしからしめしと也 簟は竹にてあめるむしろなり 冬の寒きに身をもつて 父のふすまむしろをあたためしとなり 被とは今の夜着の類なり 太守劉護といへる人かんじて孝の次第を旗にかきしるして黄香が門に立しとなり
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冬の月は身をもてふすまをあたためあたたかにし夏のあつきには まくらをあふぎてすずしからしむ おさなき子といへども人のなすへきわざをしれり 千古のいにしへより今にいたりて ただ黄香一人なりとほめたるなり