二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・14 丁蘭

今日は丁蘭です。母のみの木像のことが多いですが、両親の像のこともあります。この絵は両親バージョン。

画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより 

丁蘭
丁蘭は後漢の代の人なり 稚きとき二親にはなれければ
孝をもつてやしなひつかふることなきをなげき
母は胎内のくるしみあり 生まれては懐哺のかうおんあり
父にはやういくのぢうおんあり
此おんをほうぜざることを 束のまもわすれず
父母のすがたを木にてつくり あさゆふいける人に
つかふるがごとく孝行をなしにける
蘭が妻はこれを敬ふ心なく
ある時木ぞうのゆびをはりにてさしければ血ながれ出たり
蘭かへりて木像を拝すれば涙をはらはらとながしけるゆへ
ふしぎに思ふ所にその夜木ぞう夢にありしことをくはしくつげたり
蘭をどろきてその妻をりべつしたりとなん

詩曰
刻木為父母 形容(でん?)日身(形容在日新)
寄言諸子姪 各要孝其親

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妻が木像を虐げるので三年間詫びさせた、というパターンもありましたが、このお話では即離婚。奥さんは夫の親孝行に付き合わされることから解放されて喜んだことでしょう。