二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

書籍/二十四孝諺解・2 漢文帝

二番目は漢文帝。

ARC古典籍ポータルデータベースより

漢文帝

漢の高祖の御子也。いとけなき時の御名を恒と申奉る
御母は薄太后と申しき


仁孝臨天下 巍々冠百王
漢廷事賢母 湯薬必親嘗 


此詩一二の句は文帝の御孝行をほめて。いひたり
三四の句には其孝のつかへを言也

仁孝天下にのぞみとは。孝行の。おほきなる事天下にみちて
あるほとなり。

巍々として百王に冠たりとは ぎぎとは。たかくおほきなる事なり
百王に冠たりとは。むかしよりいまにいたるまでの御門の御中に。
かほと孝行なるはまれなりと云義也
百王といふ事。かならず百人の王にかきるべからず。おほくのみかとの
中にも。まれなることと也。
冠たりとは百王の上に。をくべしとほめたる心也。
冠は。かふりといふ文字也 冠はかしらにかぶる物なれば。此うへは
なしといふ心也。

漢廷けんぼに。つかふるとは。かんていは文帝の御事也。前漢の御あるじ也
賢母に。つかふは御母につかへ。きうじなどをもし給ふ也

湯薬かならす親みなむとは。母のきこしめす湯薬食物なとを。
みづからなめて。心みし給ひて其後奉り給ふ也。誠に四百餘州の天子の
御身にてかくの。ごときの御事はたつとかりし御心さし也 

此故に。あまた御兄弟も ましましけれとも陳平周勃なんどいひける臣下
御孝行をかんじて則御門になしまいらせたり。
それより漢のふんていと申奉る也
さるほとに御代もゆたかに民もやすくすみける事 此御門の御めくみゆへ也

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前回ご紹介した「御伽草子」と「二十四孝諺解」との漢文帝の違いを見てみます。

青い丸・・・・侍女の持ち物、御伽草子のほうは器。二十四孝諺解のほうは長柄の団扇の「翳(さしは)」を持ってます。

黄色の丸・・・薄太后の右手。二十四孝諺解のほうは扇を持ってますね。

赤い丸・・・・薄太后の左手。御伽草子のほうは上げていますが、諺解のほうは下ろしてます。

こうして比べると椅子の形や着物も違ってますねー。