二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

漢土二十四孝伝・11 黄香(こうきょう)


黄香後漢の世の*安陸(あんりゅう)といふところの人なり。九つの時母に後れに仕へて孝心深し。夏の暑さ強きときは父のの内を扇ぎ涼しくして眠らせ、冬の寒き夜は我が身まず父の床へ入りて先へ寝(い)ね、その身のぬくもりをもって床の内を暖め伏さしむ。

それのみならず常々の行ひかりそめにも父の言葉を背かず孝行類なかりしかば、所の役人このことを文に上書して時の天子和帝に奏聞しければ事の他に御感ありて、数多の褒美を賜ってもろこし四百余州のうちへ大孝の名を表はし家富み栄えて官高く立身しけるもみな孝行の徳なり。仰ぐべし。

―――
*安陸(あんりゅう)・・・
資料によっては黄香の出身地が「安陵(あんりょう」だったり「安陸(あんりく)」だったりします。この本では「あんりう(=あんりゅう)」と書かれているので英語表記で「Anlu・アンルー」と表される「安陸」のことを言ってるのではないかと推測しました。

―――
【あらすじ】
親孝行の黄香は、父親が快適に眠れるよう、夏は扇ぎ冬は先に父の布団に入って布団を暖めておいてから父親を床につかせました。

―――
モチーフ。
1.黄香
2.父親
3.寝床
―――

さて本の挿絵の黄香はどうみても女の子。でも黄香さんについて調べると中国の政治家とのことなのでやっぱり男の子なのかしら。花柄の着物で女らしい感じだけど。