二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

書籍/絵本二十四孝(岡田玉山)・17 黄香

父親の寝床を仰いで涼しくしている黄香。

画像は「ARC古典籍ポータルデータベース」より

黄香 扇枕温衾

後漢の黄香字は文強は。経典を学び。道術を究め。文章を能するを以て。其名高し。九歳の時。母を失ひ。其悲みに。やせおとろへ。命も危きに至れり。素り家貧して。婢僕なければ。父につかへて。躬ら力を竭(つく)し。夏の暑き頃は。夕に床を扇ぎ。枕を涼しくし。冬の寒き夜は。床のひややかならん事をおもひ。身を以て床。又は衾をあたためて。父を臥さしめ。うしろをつくろひ。すそをおさへ。夜の中には。二三度もおきて。これをうかかふなど。侍養するを以て。其名世にかくれなく。朝廷につかへて。尚書令魏郡大守に至り。子の黄瓊。其子孫みな高官に昇進せり。礼記に。為人子之礼。冬温而夏清。昏定而晨省矣といへるは。孝子の勤る所にして。黄香の如き是也

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親孝行ぶりに感動したお上が、黄香の家の前にわざわざ高札を立てて孝心を褒めた、という有難迷惑(?)なエピソードは、この文章では出てきませんでした。

お父さん人相悪くない?

 

再び登場、成田山新勝寺の黄香。父親のくつろいだポーズ、右側の衝立も挿絵を再現。

黄香の仰ぐ扇、この角度から見るとほぼ水平なのでわかりにくいですね。顔の向こう、右手で仰いでいるのがおわかりいただけますでしょうか。