王祥 臥氷求鯉 「氷に臥して 鯉を求む」
王祥は晋の世の人なり 継母に仕へて孝行なり あるとき 生魚を食らはんと 母の望みけるに 頃しも 寒気甚だしきときにて 江には 氷が 張りつめ 魚をとるべきてだてなしといへども かく孝心深き人なれば あかはだかとなり 氷の上に臥して 心中魚を得んとて祈りけるに 氷王祥が臥したる形に溶けて 二匹の鯉 踊り出でたり 喜び持ち帰りて母にすすめけり 孝の徳 天を感ぜしむること かくのごとし
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このお母さん、鯉二匹をバクバク食べた後、「明日もお願いね」と言いそう。