二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

童子教・4王祥

王祥歎叩氷 堅凍上踊魚
"王祥歎いて 氷を叩けば 堅氷の上に 魚踊"

晋書の列伝に王祥あざなは休徴といへり。琅邪(郡)臨沂(県)の人なり。継母朱氏かつて子をあはれまず王祥いよいよ孝行にうやまへり。父母もしやまひあれば衣の帯をもとかずして湯薬をあたへたてまつる。その親 生なる魚を好みけるを極寒の時分にや水みな凍りければ王祥着るものを脱ぎて氷をさきて魚を求む。しかるにたちまち氷 おのづからとけて二献の鯉かおどりいでたり。これをもてかへり 親にたてまつる。また黄雀とて口の脇の黄色なる雀のあぶりたるを好みてあれば六七十羽ほどとんで幕の中に入る。これを母にそなへたり。そのさとの人驚きあへり。これみな孝行のかんずるところなりといへり。伝灯日記古事といふ書の中に孝子の詩にいはく継母人間有王祥天下無至今河水上一片臥氷模この詩の心なれば王祥が氷を温めて融かんとして氷の上に い寝てあれば その氷ひとり融けたり。いまにいたるまでその川の氷は王祥が臥したるかたちほどは張らぬとなり。
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意地悪継母の好きな食べ物はお刺身と焼き鳥。そんなもの簡単に手に入りません・・・と思いきや魚は氷を割って躍り上がり、鳥は大挙して「食べてちょうだい」と飛んでくる。我儘助長するだけだと思います。因果応報が好きな私には納得いかないお話でございます。