二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

女庭訓・10 王祥


王祥 臥氷求魚「氷に臥して魚を求む」



王祥いとけなくして母を失へり 父又妻を求め其の名を朱氏といひ侍り 継母の癖なれば父と子の中をあしくいひなして 憎まし侍れども 恨みとせずして継母にもよく孝行をいたしける かようの人なるほどにもこの母冬の寒き折節 生魚をほしく思ひける故に 「てうけいふ(肇慶府?)」という所の川へ求めに行き侍り されども冬の事なれば氷とぢて魚みえず すなわち衣を脱ぎて 裸になり氷の上に臥し魚なきことを悲しみゐたれば 氷少しとけて魚二つ踊り出でたり すなわち 取て帰り母にあたへ侍り 是孝行の故に其の所には毎年人の臥したる形氷の上に有と也
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大抵の挿絵は王祥が氷の上に寝そべって、割れた氷の下から魚が飛び出すところだけれど、この絵は獲物を家に持ち帰るところ。魚屋さんで買ってきたようにも見えてしまう。