二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

初頴日記故事・24 黄庭堅(黄山谷)

・挿絵部分が欠落していました。




宋の黄庭堅は字を魯直といへり 山谷と號せり 元祐とは宋の哲宗(てつそう)皇帝の時の年号 黄山谷大史の官となり身たつとくなりたれども うまれつき母に孝ありて 身のたつときにほこらず母につかへて心の誠をつくせり 夕暮れごとに自ら母の溺器をあらひて 人の手にかけさす事なし 一時のしばしのあいだも子たるものの職分を守り こころを孝に用ひざることなかりしとなり 溺器はいばりをするうつはなり
―――
貴き人は名も天下に聞こへ 人うやまひかしづく身なるを 常々孝をもつて親につかへまつり みづから溺器をあらひ 婢妾の人の手をかることをせざりしとなり 婢妾はそばつかひの女をいふ

(初頴日記故事 完了)