2018-08-19 女庭訓・22 黄山谷 黄山谷、黄庭堅(こうさんこく、こうていけん) 書籍/女庭訓(渓斎英泉1843) 黄庭堅 滌親溺器 「みづから溺器(にょうき)を滌(あら)ふ」 山谷は宋の世の詩人なり 今にいたりて詩人の祖師といはるる人なり あまたつかひ人もおほく 又妻もありといへども みづから母の大小便のうつはものを あつかひて けがれたる時は 手づから是をあらひて 母に与へ朝夕よくつかへておこたる事なし されば一をもつて万を知るなれば そのほかの孝行おしはかられたりとて この人の孝義 天下にあらはれたるとなり 此山谷の事余人にかはりて名のたかき人なり