老莱子。右の二人が年老いた両親、左で泣いているのが老莱子。
ヒラヒラした服を着て踊っている彫刻が多い老莱子ですが、ここの老莱子は子供のように両足を投げ出して泣いています。
老莱子が泣いている理由は・・・。
「・・・又親のために給仕をするとて、わざと蹴つまづきて転び、いとけなき者の泣くやうに泣きけり(御伽草子)」
「老莱子おさなき子のまねして親のまへにたはふれたりとなり 水をもちて座敷に出 つまづきたふれふして 子供のごとくなきたりとぞ みなわが老たるを親にしらせじとの心也(初頴日記故事)」
「されば老莱子は七十にして 身にいつくしき衣をきて をさなきもののかたちになり まなびたはむれ 又親の為に給仕するとき わざとつまつき ころびなどし 幼きものの泣く様に泣きけり(女庭訓)」
水をこぼしてしまい、泣いて子供らしさをアピールしているようです。
私の撮影した画像では見えないのですが、三嶋大社の解説ページの画像を見ると、急須かヤカンみたいなのが床の上に見えます。