古書「二十四孝」、トップバッターは大舜。
大舜たいしゅん
大舜はいたって孝行なる人なり 父の名はこそう(瞽叟)といへる。
一段かたくなにして母はかたましき人なり。おととはおほひにおごりていたづら人なり。しかれ共大舜はひたすら孝行をいたせり。
有時れきさん(歴山)といふ所にこうさく(耕作)しけるに かれが孝行を感じて大ぞう(象)がきたって田をたがやして又鳥飛び来たりて田の草をくさきり 耕作のたすけをなしたるなり。
さてその時の天下のあるじをば尭王と名付けたてまつる。姫君まします。姉をば かくわう(蛾皇)と申す。妹は にょゑい(女英)と申侍り 尭王すなわち舜の孝行なることを聞しめしおよばれ御むすめを妃にそなへ つゐに天下をゆづり給へり。是ひとへに孝行のふかき心よりおこれり。
一段・・・ひときわ。 かたましき・・・偽りの心を持っている。
象の足の爪が鋭く尖って耕しやすそうです。子供のころ見た動物図鑑では象はアフリカ象とインド象に大別されてたと思うのですが、今はインド象と言わずにアジア象と言うんですね。この絵の象は耳の小さなアジア象ですね。