4人目の孝子は、膝をついている少年・閔損です。閔損の前に立っている鬚の男性が父親です。
閔損の後ろにあるのがお父さんを乗せて曳いた車ですね。閔損がこごえて車を曳けなくなったので、父親は継母が閔損に薄着させてたことに気が付いたという。継母は、実の子の服には暖かい綿を入れて縫い、継子の閔損の服には綿の代わりに葦の花を入れてたとのこと。継子いじめがばれて追い出されそうになった継母と幼児・乳児は、この絵の中にはいませんね。
右は曽参、左が閔損(閔子騫)。
中国国家図書館•中国国家デジタル図書館ウェブサイトより
〇単衣順母
閔損。字子騫。早喪母。父娶後妻。生二子。衣以綿絮。妬損。衣以蘆花。父令損御車。體寒失靷。父察知故。欲出後母。損曰。母在一子寒。母去三子単。母聞悔改。
詩曰 閔氏有賢郎 何曾怨晚娘
尊前留母在 三子免風霜
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こちらが葦の穂(ぼわっとふくらむ前みたいですね)。葦の穂でも着物の中に入れてしまえばパッと見はふかふかで暖かそうだったんでしょうかね。継母はわざわざ水辺に行って採ってきたんですね。なかなか念の入った嫌がらせです。
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