二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

書籍/御伽草子 二十四孝・6 曽参

母と子の強い絆のお話。曽参。

国立国会図書館デジタルコレクションより

曽参

母指纔方噛 児心痛不禁
負薪帰未晩 骨肉至情深
曽参ある時山中へ薪を取に行はんべり。母留主にゐたりけるに。
したしき友来れり。
これをもてなしたくおもへども。そうしんはうちにあらず。
もとより家まど(貧)しければかなはず。曽参がかへれかしとて。
みづから指をかめり。曽参山に薪をひろひゐたりが。
にはかにむなさはぎしけるほどに。いそぎいゑにかへりたれば。
ははありすがたをつぶさにかたり侍り。かくのごとくゆびをかみ
たるが。とをきにこたへたるは一たん(一段)かうかうにして。
親子のなさけふかきしるしなり。そうじて曽参のことは。人に
かはりてこころとこころとのうへのことをいへり。
おくふかきことはりあるべし

ーーー

急な来客に狼狽える母。曽参早く帰ってきておくれ、という母の祈りが息子に通じ、曽参は飛んで帰ってきました。さて客はどうなったのか気になります。

輪王寺 糸割符燈篭の曽参。左右反転してますがよく似てますね。