母をたずねて何千里。中国広いから探すの大変そうね。
『和漢廿四孝』(東北大学附属図書館所蔵) 出典: 国書データベース,https://doi.org/10.20730/100445689
朱壽昌(しゆじゆせう)
寿昌は宋の世の人
母は七才の時 父にりべつせられて他へ行たり
寿昌せいてうして神宗帝につかへけれども
産の母をしらずして一日も孝養をなさざるをなげき
官禄をすてて母をたづねに出
つひに秦の国にてたづねあたる
そのとき母の年七十にあまれり
たがひに涙をながしよろこびて 寿昌は孝をつくしつかへけり
此事神宗帝にそうもんするものありしに
えい感ななめならず 官をすてし罪をゆるし
母子ともみやこにめされ もとのごとく官ろくを給はりけり
至孝の徳 賞するにあまりあり
これ宋の きねい(熙寧)年中のこと也
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