2018-07-15 修身二十四孝・9 陸績 陸績(りくせき) 書籍/修身二十四孝(1843) 陸績 懐橘遺母 「橘、懐にし母を遺(おく)る」三国の時の人なり 六才のとき袁術(えんじゅつ)かたへ行きけるに もてなしに たちばなをいだしたり 陸績ひそかに 三枚をふところにし 帰るとき 腰をかがめけるに 地に落ちたり 袁術はなはだ 尾籠のよし咎めければ 陸績ひざまづきて 我がためにだしたもふ珍菓を 無下に食らはんことを惜しみ 持ち帰る 母に与へんためなりと こたへければ 万座感じけるとぞ ――― 「母に遺る」のほうが正しいようにも思いますが、原文のままにしました。