夏の暑い夜、黄香は父親の布団を扇いで涼しくしてから寝かせました。
呉猛「えっ、扇ぐだけ?」
画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより
黄香
後漢の黄香あさなは文強と云 江夏安隆の人なり
九才のとき母におくれ父につかへて孝心ふかし
なつのあつさつよきときは父の床(とこ)のうちをあふぎ
すずしくしてねさしめ 冬のさむき夜はわが身の
あたたまりをもって とこのうちをあたため卧しむ
つねのおこなひ父のことばをそむかず
孝行をつくせしかば所のやくにん
此ことを表文にかき天子和帝にそうもんしければ
ことのほかにかんしんましまし
あまたほうびを給はりて孝子の名をあらはせしとなり
詩曰
冬月温衾煖 炎天扇枕涼
児童知子職 千古一黄香
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