二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

書籍/廿四孝(渓斎英泉)・20 庾黔婁

お父さんは手厚い看病を受けています。庾黔婁は輝く星に願いをかけているところです。

画像は早稲田大学図書館古典籍総合データベースより
庾黔婁
庾黔婁 庾は姓 黔婁は名なり 南斉の人にてセン陵は所の名なり
その所の官人となりてゆきしが十日たたざるうち にはかにむなさわぎして
そう身にあせをながししかば大きにおどろき さだめて父の病給ふならんと
官禄をすてて家にかへりしが はたして父大病の二日めなりしとぞ
黔婁大きにうれひて医師にやまひの善悪をたづぬるに老たる人の
やまひかろからず 差はやまひのいゆるなり 
劇は病のつよきにて よしあしを知らんと思はば病人の糞をなめて
にがきはよし あまきはやまひいゆべからずといふ
きんろうやすきことなりとて ひそかに病人のふんをなめこころみるに
そのあぢはひあまかりしかば うれひかなしみ そのゆふべにいたりて
だんをまうけほくとせいにいのり ねがはくはわがいのちをちぢめ
父のいのちにかへ やまひへいゆなさしめ給へといのりければ
日あらずしてちちのやまひほんぶくしてながくむびやうにてありしとぞ
孝心のふかき至極せるを天もあはれみ給ふなるべし
詩曰
到縣未旬日 椿庭逢疾深
願将身代死 北望起憂心
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