二十四孝に会いに行く!

中国の親孝行な人たち・二十四孝に関するものを紹介していきます。

書籍/二十四孝 (中野市右衛門1632)・22 田真・田廣・田慶

木にも心があるのを知り、伐採するのをやめた田真兄弟。

国立国会図書館デジタルコレクションより 

田真・田廣・田慶
海底紫珊瑚 群芳總不如
春風花満樹 兄弟復同居 

田真。田廣。田慶。この三人は兄弟なり。親に後れて後は。親の財宝をも。三つに分けてとれるが。庭の前に紫荊樹とて。枝葉さかへ。花も咲き乱れたる木一本あり。これをも三つに分けて取るべしとて。三人詮議しければ。夜の間に枯れたり。田真これを見て。草木心ありて。切り分かたんといへるを聞ひて。枯れたり。まことに人として。是をわきまへざるべしやとて。分かたずしてをきたれば。また再びもとのごとくさかへたるとなり。まことに兄弟。あまたあれども。根本は。親の恩なれば。わかつべからずとて。それより財宝まで。わかたず。三人しゃべつ(差別)なく。ともに世を渡り。親の名を上げたるなり。総じて。孝行の数あまたありといへども親の名を上ぐるをもって。孝行の第一とするとみへたり

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この下線部分は省略している書籍が多いようです。結局木と同様に、親の財産も分けるのやめて、三人の共有にしたってことですか。3人の奥さんはどう思ったのやら。