黄山谷(黄庭堅)は高官ながら親の世話を人任せにしなかった偉い人。
『和漢廿四孝』(東北大学附属図書館所蔵) 出典: 国書データベース,https://doi.org/10.20730/100445689
黄山谷(くわうさんこく)
黄庭堅は宋の代の人 山谷老人と号す
若き時 東坡が門弟となり 詩章に達し官高く
平生親につかへて孝なり
その身たかきくらゐにのほり 妻もあり
あまたのめしつかひもあれど
つねに母の大小便の器は人の手をからす
みづからそのけがれたるを洗ひ
その餘 子たるものの おやにつかゆるのみちを
つくさずといふ事なし
その孝道天理にかなひ りつしんいよいよあつく
つひに大史官といへる高官にのぼる
尤(もつとも)此山谷が博学なるは
世の人のよくしるところなり
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